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    あくまでもポジティブに、徐々に。 ~2011-2012 セリエA第30節 インテルミラノvsジェノア ストラマッチョーニインテル分析~

    チアゴ・モッタを欠いたところから始まったクラウディオ・ラニエリのインテルはのシーズン2度目の不振。
    そして、その間に一時期見えてきていたスクデットはもちろん、来シーズンのUEFAチャンピオンズリーグの出場権も怪しくなり、今年のチャンピオンズリーグからも姿を消してしまった。
    相手は格下のオリンピック・マルセイユだったのだが、運動量とスピードで惜敗したあたりに、今年のインテルが象徴されていた。
    イタリアデルビーでまたもや「宿敵」となったユヴェントスに負けた後、とうとうラニエリは解任されてしまった。
    私がスタディオ・マンカントニオ・ベンテゴティで見たラニエリの「涙」は何だったのだろうか。

    正直に申し上げると、今のインテルに誰が監督になろうがほとんど変わりはないのではないかと思っている。
    抜本的な改革が不可能なこの難しい時期であるし、そもそも辞めさせるべきは監督の前にもっと大事な人物がいるからだ。
    マルコ・ブランカがその人である。

    さて、そんな中、インテルには嬉しいニュースが届けられていた。
    それはU-19の大会、ネクストジェネレーションカップでのインテルプリマの優勝である。
    率いていたのはアンドレア・ストラマッチョーニ、その人である。
    ネガティブな雰囲気が漂っていたであろうアッピアーノ・ジェンティーレに一閃の光が差し込んだわけであるが、その人がそのままトップチームの監督になるのだからある意味不思議なものである。
    インテルにおいて非常に珍しいことである。

    新監督アンドレア・ストラマッチョーニについてはどんな監督かといったところまではわからない。
    トップチームの指揮は初めてであるということ、34歳と若いこと、ASローマのプリマヴェーラのU-17部門を担当した後、インテルに来たということくらいなものである。
    あとは、噂に聞くところによれば攻撃的なスタイルを好むといったところであろうか。

    そうした情報が少ない中、我々がアンドレア・ストラマッチョーニについてよりよく知るためには、実際彼が指揮を取るインテルの試合を見て、選手起用やインテルのやっているサッカーの中身を見て判断しないといけないわけである。
    そんな彼の初陣が、ジェノア戦であった。

    ●スタメンから読み取れること
    さて、それではこの試合のスタメンを見ていこうと思う。
    ここにもストラマッチョーニ新監督の戦術や傾向などを見ていくことができるであろう。
    2011-2012セリエA第30節 インテルミラノvsジェノア スタメン・ベンチ・選手交代

    さて、このスタメンについて言えることは、まず、マイコン、ウェズレイ・スナイデルがフィジカル面でのコンディション不良によって起用できる状態になかったということである。
    よって、ハビエル・サネッティが右サイドバックに入らざるを得なかったし、スナイデルがいないため、4-3-3になったということは考慮しておく必要がある。
    つまり、インテルはベストメンバーが揃ったわけではなく、あくまでもジェノア戦ではジェノア戦の段階での可能な限りのベストメンバーを選んだわけである。

    そんなスタメンでもはっきりと見えてくるところは、左サイドバックでのキヴのスタメン起用、そしてサラテのスタメン起用というラニエリ政権時と大きく異なる変化である。
    特に、キヴのスタメンは皆さんの中でも非常に理由が気になる方が多いことと思う。
    長友か、キヴかは昨年2月から延々と気にされ続けているテーマであって、これはインテリスタ以外の人たちの間で特に大きな問題となっているかもしれない。
    ここで、長友とキヴの差、優劣について語るという大きな挑戦をしてみることにするが、前もって断っておきたいこともある。
    それは、どの選手比較においても、片方の選手が他方の選手に完全に優れている、劣っているということは非常に難しい、ということである。
    どの選手にも長所はあるし、短所もある。
    そのバランスこそが大事であるということである。
    それでは始めよう。

    ●長友か、キヴか
    まず、長友佑都という選手の特徴を挙げていくこととしよう。
    長友選手といえば、その運動量とそれを支えるスタミナ、そして、爆発的なスピードにある。
    この運動量とスタミナが彼の好守両面における貢献を支える根底にある。
    サイドバックは特に中盤が3センターで組まれる場合、攻守両面における高い貢献度の求められる非常にタフなポジションであって、逆にこれをクリアできない4-3システムはどこかで不十分、もしくは破綻してしまうほど重要なポジションとも言える。
    そうした意味では。彼にはその両面においての貢献が十分期待できる。
    次に、爆発的なスピード能力について考えていくと、そのスピードは咄嗟のカバーリングや攻撃時のオーバーラップに生かすことができるのであるが、この点においてはまだ彼のその能力は完全に生かし切れているとは言えない。
    もちろん、彼のスピード能力があったおかげで防げた守備、そして、交わすことができた攻撃というのももちろん存在するのであるが、しかし、もっと生かすことはできるであろう。
    守備において、そのスピードを生かしきるための今後の課題点とは、ポジショニングであったり、他の選手との連携面の部分であろう。
    攻撃においても彼の得意な攻撃は、崩しの局面では、一旦中の選手にボールを預け、もう1度再加速した上で相手DFを振り切り、リターンのパスをもらうという形であるような気がするが、その得意なパターンが使えるほどFWに信頼されているというようなシーンが未だ少ない。
    それゆえ、彼の近くにはそうした信頼を受けている選手、エステバン・カンビアッソかウェズレイ・スナイデルが必要となる。
    短所に関しては攻撃においては上記のような信頼性であると思うが、守備の局面ではライン構成の際のポジショニングにやや課題が見受けられるシーンがある。
    (目の前の相手の動きに釣られてラインより後ろに位置する場合が多い。)

    対して、クリスティアン・キヴの特徴を挙げていくと、まずその長所には、高いパス精度、特にビルドアップの局面で適切なパスを前線などに供給することができるという点があるだろう。
    守備面ではポジショニングなど戦術的な部分は非常に良い選手である・
    逆に短所を挙げると、スピード面の欠如である。
    こちらに関しては攻撃にも守備にも影響している部分が大きい。
    加えて守備面では特に、ハイボールの落下点を見誤るシーンや競り合いに弱い部分も大きい。

    さて、このように長所と短所がかなり違い、そのどちらを起用するかは監督がその試合でサイドバックに何を求めているのか探るのに十分なポイントである。

    ●ストラマッチョーニは縦のギャップ作りがうまいぞ!
    実際の試合の方に目を向けると、攻撃面での改善が非常に多く見られた試合内容であった。
    特にその大きな部分がビルドアップの局面で表れている。
    ラニエリ時代のインテルはビルドアップに大きな欠陥を抱えていた。
    それが前後の分断、フォーメーションの硬直である。
    4-3-1-2を選択したらその4-3-1-2のまま前に押し上がり、ビルドアップでのサポート意識も少なく、結局繋げず前のディエゴ・ミリートにハイボールで出して後はお願いします、といったような状態であったのは記憶に新しいだろう。
    マルセイユ戦ではミリートに出すこともままならず、ディエゴ・フォルランにまでハイボールで出さざるを得ない始末であったことも思い出していただけるだろうか。

    それに対し、この日のインテルはバックラインでボールを保持すると、アンカーのスタンコビッチだけではなく、ポーリやサラテまでもが代わる代わるビルドアップの組み立てに戻ってきて参加。
    特にサラテが引いてきたときにできるギャップをインサイドハーフの選手、ポーリ、カンビアッソが突いたり、サラテの動きにつられたバックラインの裏をディエゴ・ミリートが突くといったような動きが積極的に行われ、ビルドアップの苦労が少なかったように見て取れた。
    インテルの2点目のシーンはまさにこの動きから生まれており、ラニエリが監督を続けていれば生まれることのなかったシーンであっただろう。

    ●Calcio di rigole(P.K.)の嵐
    後半に入ったこの試合にはカルチョ・ディ・リゴーレが乱発した。
    これに関してはなんてことないプレーから生まれたものもあったので、気にする必要はない。
    まずは1つ目のサネッティのハンドを取ったシーンなどは非常に厳しい判定であったような気がする。
    これに関しては仕方ないで留めておけばいいし、修正もない。
    そして、その直後に気分を入れ替えさせるため、デヤン・スタンコビッチに代えてフレディ・グアリンを投入したことも中盤の運動量を考慮したものであったと思われるし、良い判断であったのではないか。
    この交代でアンカーにエステバン・カンビアッソが回った。
    その後生まれたサラテのゴールはサラテらしいゴールで、この自由にボールを操るサラテを上手く使った点にストラマッチョーニ監督の真価が窺える。
    続く交代はディエゴ・フォルランに代えてオビ。
    もともとはサイドの選手であるオビをウィングで使った点は非常に評価の高いポイントではないだろうか。
    バランスを取るキヴの前では純粋にサイドで勝負するアタッカーが入るのが最も相性が良く、そうした意味ではオビはインテルで唯一左サイドアタッカーであるため非常に重要度が高い。
    この交代の後、ジェノアに2度目のリゴーレが与えられるわけだが、これはいつも通りスピードに若干難のあるバックラインの裏を単に突かれた流れからのもの。
    この点にはまだ改善は見られていない。
    対して、インテルに与えられた5点目のリゴーレは、ジェノアのベルスキが再三アフター気味に微妙なタックルをしていたことが積もり積もったものであり、インテルとしては与えられるべくリゴーレがやっと与えられたという感じであろう。
    そして、最後のジェノアのリゴーレは2列目に近いところからの飛び出しというインテルのディフェンスの弱点が出たものであり、これも改善が必要な部分である。
    この最後までリゴーレが乱発した中にも、インテルの弱点は少なからず詰まっているので、看過できない部分である。

    ●ストラマッチョーニ監督のインテルで期待できること
    まず、ストラマッチョーニ監督という人は特に中盤や前線の攻撃の部分に献身性を復活させる手立てになるだろう。
    ウィングに配されていたフォルランもサラテも守備時にはしっかりと守備に帰っていたし、ビルドアップの局面でもパス回しを活性化させようと縦に横へと動きが見られた点は大きな改善点であろう。
    中盤にしても臆せず前線に飛び込んでいたカンビアッソやポーリ、グアリンのような姿はラニエリ時代末期には消え失せていたものである。
    攻撃においては縦にも横にも動きが増えたインテルの攻撃は、もともとクオリティの高い選手が揃っていることもあり、復活するに違いない。
    逆に、ストラマッチョーニ監督になっても変わらなかったのは守備、特にバックラインに関わる部分。
    相変わらずラインの設定があやふやであったり、中盤との連携も含めて、マークの受け渡しなどではまだ改善すべき点が多い。
    この点にどう取り組むかも注目どころである。



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